Android のセキュリティに関する公開情報 - 2017 年 1 月

2017 年 1 月 3 日公開 | 2017 年 2 月 2 日更新

Android のセキュリティに関する公開情報には、Android デバイスに影響を与えるセキュリティの脆弱性の詳細を掲載しています。情報の公開に伴い、Google デバイスに対するセキュリティ アップデートを無線(OTA)アップデートで配信しました。Google デバイスのファームウェア イメージも Google デベロッパー サイトでリリースしています。2017 年 1 月 5 日以降のセキュリティ パッチレベルでは、下記のすべての問題に対処しています。デバイスのセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Pixel と Nexus のアップデート スケジュールに関するページをご覧ください。

パートナーには、この公開情報に記載の問題について 2016 年 12 月 5 日までに通知済みです。Android オープンソース プロジェクト(AOSP)リポジトリに、下記の問題に対するソースコードのパッチをリリースしています。また、この公開情報では、これらのパッチへのリンクに加え、AOSP 以外のパッチへのリンクも掲載しています。

下記の問題のうち最も重大度の高いものは、標的のデバイスでメディア ファイルが処理される際に、メール、ウェブ閲覧、MMS などの多様な手法でリモートコード実行を引き起こすおそれのある重大なセキュリティの脆弱性です。重大度の評価は、攻撃対象のデバイスでその脆弱性が悪用された場合の影響に基づきます。プラットフォームやサービスでのリスク軽減策が開発目的または不正な回避により無効となっていることを前提としています。

この新たに報告された問題によって実際のユーザー デバイスが不正使用された報告はありません。Android セキュリティ プラットフォームの保護SafetyNet のようなサービスの保護について詳しくは、Android と Google サービスでのリスク軽減策をご覧ください。こうした保護により、Android プラットフォームのセキュリティが改善されます。

ご利用のデバイスにこのアップデートを適用することをすべてのユーザーにおすすめします。

お知らせ

  • この公開情報では、2 つのセキュリティ パッチレベル文字列を定義しています。これは、すべての Android デバイスに共通する一部の脆弱性を、Android パートナーが迅速かつ柔軟に修正できるようにするためです。詳しくは、一般的な質問と回答をご覧ください。
    • 2017-01-01: 部分的に対処したセキュリティ パッチレベル文字列。このセキュリティ パッチレベル文字列は、2017-01-01(およびそれ以前のすべてのセキュリティ パッチレベル文字列)に関連するすべての問題に対処していることを示します。
    • 2017-01-05: 完全に対処したセキュリティ パッチレベル文字列。このセキュリティ パッチレベル文字列は、2017-01-01 と 2017-01-05(およびそれ以前のすべてのセキュリティ パッチレベル文字列)に関連するすべての問題に対処していることを示します。
  • サポート対象の Google デバイスには、2017 年 1 月 5 日のセキュリティ パッチレベルのアップデート 1 件が OTA で配信されます。

セキュリティの脆弱性の概要

下記の表に、セキュリティの脆弱性、その共通脆弱性識別子(CVE)、重大度の判定、Google デバイスへの影響があるかどうかの一覧を示します。重大度の評価は、標的のデバイスでその脆弱性が悪用された場合の影響に基づいています。プラットフォームやサービスでのリスク軽減策が、開発目的または不正な回避策により無効となっていると仮定しています。

Android と Google サービスでのリスク軽減策

ここでは、Android セキュリティ プラットフォームの保護と SafetyNet のようなサービスの保護によるリスクの軽減について概説します。こうした機能は、Android でセキュリティの脆弱性が悪用される可能性を減らします。

  • Android プラットフォームの最新版での機能強化により、Android 上の多くの問題の悪用が困難になります。Google では、すべてのユーザーに対し、できる限り最新バージョンの Android に更新することをおすすめしています。
  • Android セキュリティ チームは、「アプリの確認」や SafetyNet によって脆弱性の悪用を積極的に監視しており、有害な可能性があるアプリについてユーザーに警告しています。「アプリの確認」は、Google モバイル サービスを搭載したデバイスではデフォルトで有効になっており、Google Play 以外からアプリをインストールするユーザーにとっては特に重要です。デバイスの root 権限を取得するツールは Google Play では禁止されていますが、「アプリの確認」によって検出された root 権限取得アプリをユーザーがインストールしようとすると、アプリの入手元に関係なくユーザーに警告します。また、「アプリの確認」では、悪意のある既知のアプリで権限昇格の脆弱性が悪用されないように、そのようなアプリのインストールを見つけて阻止します。こうしたアプリがすでにインストールされている場合は、ユーザーに通知して、検出されたアプリの削除を試みます。
  • Google ハングアウトやメッセンジャーのアプリでは状況を適宜判断し、メディアサーバーなどのプロセスに自動的にメディアを渡すことはありません。

謝辞

調査にご協力くださった下記の皆様方に感謝いたします(敬称略)。

また、この公開情報にご協力くださった下記の皆様方にも感謝いたします(敬称略)。

  • Alibaba Mobile Security Group の Baozeng Ding、Chengming Yang、Peng Xiao、Ning You、Yang Dong、Chao Yang、Yi Zhang、Yang Song
  • Trend Micro の Peter Pi(@heisecode
  • Google の Zubin Mithra

セキュリティ パッチレベル 2017-01-01 の脆弱性の詳細

以下に、パッチレベル 2017-01-01 に該当するセキュリティ脆弱性の各項目の詳細を示します。問題の内容とその重大度の根拠について説明し、CVE、関連する参照先、重大度、更新対象の Google デバイス、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)、報告日を表にまとめています。該当する場合は、バグ ID の欄に、その問題に対処した一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)へのリンクがあります。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に続く番号で、追加の参照先へのリンクを示します。

c-ares でのリモートコード実行の脆弱性

c-ares にリモートコード実行の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したリクエストを使用して、権限のないプロセス内で任意のコードを実行するおそれがあります。このライブラリを使用するアプリ内でリモートコード実行が可能となるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-5180 A-32205736 すべて 7.0 2016 年 9 月 29 日

Framesequence でのリモートコード実行の脆弱性

Framesequence ライブラリにリモートコード実行の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、権限のないプロセス内で任意のコードを実行するおそれがあります。Framesequence ライブラリを使用するアプリ内でリモートコード実行が可能となるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0382 A-32338390 すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 21 日

フレームワーク API での権限昇格の脆弱性

フレームワーク API に権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。サードパーティ アプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0383 A-31677614 すべて 7.0、7.1.1 2016 年 9 月 21 日

オーディオサーバーでの権限昇格の脆弱性

オーディオサーバーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。サードパーティ アプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0384 A-32095626 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 11 日
CVE-2017-0385 A-32585400 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 11 日

libnl での権限昇格の脆弱性

libnl ライブラリに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。サードパーティ アプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0386 A-32255299 すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 18 日

メディアサーバーでの権限昇格の脆弱性

メディアサーバーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。サードパーティ アプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0387 A-32660278 すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 11 月 4 日

外部ストレージ プロバイダでの情報開示の脆弱性

外部ストレージ プロバイダに情報開示の脆弱性があるため、プライマリ ユーザーが挿入した外部ストレージ SD カードのデータがローカルのセカンダリ ユーザーによって読み取られるおそれがあります。許可を得ずにデータにアクセスできるようになるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0388 A-32523490 すべて 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 Google 社内

コア ネットワーキングでのサービス拒否の脆弱性

コア ネットワーキングにサービス拒否の脆弱性があるため、リモートの攻撃者が特別に細工したネットワーク パケットを使用して、デバイスのハングアップや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートでのサービス拒否攻撃のおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0389 A-31850211 [2] [3] すべて 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 7 月 20 日

メディアサーバーでのサービス拒否の脆弱性

メディアサーバーにサービス拒否の脆弱性があるため、リモートの攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、デバイスのハングアップや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートでのサービス拒否攻撃のおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0390 A-31647370 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 9 月 19 日
CVE-2017-0391 A-32322258 すべて 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 20 日
CVE-2017-0392 A-32577290 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 29 日
CVE-2017-0393 A-30436808 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 Google 社内

Telephony でのサービス拒否の脆弱性

Telephony にサービス拒否の脆弱性があるため、リモートの攻撃者がデバイスのハングアップや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートでのサービス拒否攻撃のおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0394 A-31752213 すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 9 月 23 日

連絡先での権限昇格の脆弱性

連絡先に権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって密かに連絡先情報が作成されるおそれがあります。ユーザー操作の要件がローカルで回避される(通常はユーザーの操作や許可が必要となる機能にアクセスできるようになる)ため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0395 A-32219099 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 15 日

メディアサーバーでの情報開示の脆弱性

メディアサーバーに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。許可を得ずに機密データにアクセスするために利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0381 A-31607432 すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 9 月 18 日
CVE-2017-0396 A-31781965 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 9 月 27 日
CVE-2017-0397 A-32377688 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 21 日

オーディオサーバーでの情報開示の脆弱性

オーディオサーバーに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。許可を得ずに機密データにアクセスするために利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0398 A-32438594 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 25 日
CVE-2017-0398 A-32635664 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 25 日
CVE-2017-0398 A-32624850 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 25 日
CVE-2017-0399 A-32247948 [2] すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 18 日
CVE-2017-0400 A-32584034 [2] すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 25 日
CVE-2017-0401 A-32448258 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 26 日
CVE-2017-0402 A-32436341 [2] すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 25 日

セキュリティ パッチレベル 2017-01-05 の脆弱性の詳細

以下に、パッチレベル 2017-01-05 に該当するセキュリティ脆弱性の各項目の詳細を示します。問題の内容とその重大度の根拠について説明し、CVE、関連する参照先、重大度、更新対象の Google デバイス、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)、報告日を表にまとめています。該当する場合は、バグ ID の欄に、その問題に対処した一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)へのリンクがあります。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に続く番号で、追加の参照先へのリンクを示します。

カーネル メモリ サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル メモリ サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的なデバイスの侵害につながるおそれがあり、デバイスを修復するにはオペレーティング システムの書き換えが必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2015-3288 A-32460277
アップストリーム カーネル
重大 Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2015 年 7 月 9 日

Qualcomm ブートローダーでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm ブートローダーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的なデバイスの侵害につながるおそれがあり、デバイスを修復するにはオペレーティング システムの書き換えが必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8422 A-31471220
QC-CR#979426
重大 Nexus 6、Nexus 6P、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 22 日
CVE-2016-8423 A-31399736
QC-CR#1000546
重大 Nexus 6P、Pixel、Pixel XL 2016 年 8 月 24 日

カーネル ファイル システムでの権限昇格の脆弱性

カーネル ファイル システムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的なデバイスの侵害につながるおそれがあり、デバイスを修復するにはオペレーティング システムの書き換えが必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2015-5706 A-32289301
アップストリーム カーネル
重大 なし* 2016 年 8 月 1 日

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google デバイスにおいて、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

NVIDIA GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性

NVIDIA GPU ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的なデバイスの侵害につながるおそれがあり、デバイスを修復するにはオペレーティング システムの書き換えが必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8424 A-31606947*
N-CVE-2016-8424
重大 Nexus 9 2016 年 9 月 17 日
CVE-2016-8425 A-31797770*
N-CVE-2016-8425
重大 Nexus 9 2016 年 9 月 28 日
CVE-2016-8426 A-31799206*
N-CVE-2016-8426
重大 Nexus 9 2016 年 9 月 28 日
CVE-2016-8482 A-31799863*
N-CVE-2016-8482
重大 Nexus 9 2016 年 9 月 28 日
CVE-2016-8427 A-31799885*
N-CVE-2016-8427
重大 Nexus 9 2016 年 9 月 28 日
CVE-2016-8428 A-31993456*
N-CVE-2016-8428
重大 Nexus 9 2016 年 10 月 6 日
CVE-2016-8429 A-32160775*
N-CVE-2016-8429
重大 Nexus 9 2016 年 10 月 13 日
CVE-2016-8430 A-32225180*
N-CVE-2016-8430
重大 Nexus 9 2016 年 10 月 17 日
CVE-2016-8431 A-32402179*
N-CVE-2016-8431
重大 Pixel C 2016 年 10 月 25 日
CVE-2016-8432 A-32447738*
N-CVE-2016-8432
重大 Pixel C 2016 年 10 月 26 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

MediaTek ドライバでの権限昇格の脆弱性

MediaTek ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的なデバイスの侵害につながるおそれがあり、デバイスを修復するにはオペレーティング システムの書き換えが必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8433 A-31750190*
MT-ALPS02974192
重大 なし** 2016 年 9 月 24 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google デバイスにおいて、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

Qualcomm GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm GPU ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的なデバイスの侵害につながるおそれがあり、デバイスを修復するにはオペレーティング システムの書き換えが必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8434 A-32125137
QC-CR#1081855
重大 Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One 2016 年 10 月 12 日

NVIDIA GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性

NVIDIA GPU ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的なデバイスの侵害につながるおそれがあり、デバイスを修復するにはオペレーティング システムの書き換えが必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8435 A-32700935*
N-CVE-2016-8435
重大 Pixel C 2016 年 11 月 7 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

Qualcomm ビデオドライバでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm ビデオドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。ローカルでの永久的なデバイスの侵害につながるおそれがあり、デバイスを修復するにはオペレーティング システムの書き換えが必要になる可能性があるため、この問題は「重大」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8436 A-32450261
QC-CR#1007860
重大 なし* 2016 年 10 月 13 日

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google デバイスにおいて、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

Qualcomm コンポーネントでの脆弱性

Qualcomm コンポーネントに影響する脆弱性は次のとおりです。詳細については、Qualcomm AMSS の 2015 年 11 月、2016 年 8 月、2016 年 9 月、2016 年 10 月のセキュリティに関する公開情報をご覧ください。

CVE 参照 重大度* 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8438 A-31624565** 重大 なし*** Qualcomm 社内
CVE-2016-8442 A-31625910** 重大 なし*** Qualcomm 社内
CVE-2016-8443 A-32576499** 重大 なし*** Qualcomm 社内
CVE-2016-8437 A-31623057** なし*** Qualcomm 社内
CVE-2016-8439 A-31625204** なし*** Qualcomm 社内
CVE-2016-8440 A-31625306** なし*** Qualcomm 社内
CVE-2016-8441 A-31625904** なし*** Qualcomm 社内
CVE-2016-8398 A-31548486** Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One Qualcomm 社内
CVE-2016-8459 A-32577972** なし*** Qualcomm 社内
CVE-2016-5080 A-31115235** Nexus 5X Qualcomm 社内

* この一連の問題の重大度はベンダーが決定したものです。

** この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

*** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google デバイスにおいて、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

Qualcomm カメラでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm カメラに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8412 A-31225246
QC-CR#1071891
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 8 月 26 日
CVE-2016-8444 A-31243641*
QC-CR#1074310
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P 2016 年 8 月 26 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

MediaTek コンポーネントでの権限昇格の脆弱性

サーマル ドライバやビデオドライバなどの MediaTek コンポーネントに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8445 A-31747590*
MT-ALPS02968983
なし** 2016 年 9 月 25 日
CVE-2016-8446 A-31747749*
MT-ALPS02968909
なし** 2016 年 9 月 25 日
CVE-2016-8447 A-31749463*
MT-ALPS02968886
なし** 2016 年 9 月 25 日
CVE-2016-8448 A-31791148*
MT-ALPS02982181
なし** 2016 年 9 月 28 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google デバイスにおいて、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

Qualcomm Wi-Fi ドライバでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm Wi-Fi ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8415 A-31750554
QC-CR#1079596
Nexus 5X、Pixel、Pixel XL 2016 年 9 月 26 日

NVIDIA GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性

NVIDIA GPU ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8449 A-31798848*
N-CVE-2016-8449
Nexus 9 2016 年 9 月 28 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

Qualcomm サウンド ドライバでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm サウンド ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8450 A-32450563
QC-CR#880388
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One 2016 年 10 月 13 日

Synaptics タッチスクリーン ドライバでの権限昇格の脆弱性

Synaptics タッチスクリーン ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8451 A-32178033* なし** 2016 年 10 月 13 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google デバイスにおいて、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

カーネル セキュリティ サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル セキュリティ サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-7042 A-32178986
アップストリーム カーネル
Pixel C 2016 年 10 月 14 日

カーネル パフォーマンス サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル パフォーマンス サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2017-0403 A-32402548* Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 10 月 25 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

カーネル サウンド サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル サウンド サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2017-0404 A-32510733* Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 10 月 27 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

Qualcomm Wi-Fi ドライバでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm Wi-Fi ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8452 A-32506396
QC-CR#1050323
Nexus 5X、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 10 月 28 日

Qualcomm ラジオドライバでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm ラジオドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-5345 A-32639452
QC-CR#1079713
Android One 2015 年 11 月 3 日

カーネル プロファイリング サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル プロファイリング サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-9754 A-32659848
アップストリーム カーネル
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player 2016 年 11 月 4 日

Broadcom Wi-Fi ドライバでの権限昇格の脆弱性

Broadcom Wi-Fi ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8453 A-24739315*
B-RB#73392
Nexus 6 Google 社内
CVE-2016-8454 A-32174590*
B-RB#107142
Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player 2016 年 10 月 14 日
CVE-2016-8455 A-32219121*
B-RB#106311
Nexus 6P 2016 年 10 月 15 日
CVE-2016-8456 A-32219255*
B-RB#105580
Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player 2016 年 10 月 15 日
CVE-2016-8457 A-32219453*
B-RB#106116
Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C 2016 年 10 月 15 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

Synaptics タッチスクリーン ドライバでの権限昇格の脆弱性

Synaptics タッチスクリーン ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8458 A-31968442* Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel、Pixel XL Google 社内

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

NVIDIA ビデオドライバでの情報開示の脆弱性

NVIDIA ビデオドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。ユーザーの明示的な許可を得ずに機密データにアクセスするために利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8460 A-31668540*
N-CVE-2016-8460
Nexus 9 2016 年 9 月 21 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

ブートローダーでの情報開示の脆弱性

ブートローダーに情報開示の脆弱性があるため、ローカルの攻撃者が権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。機密データへのアクセスに利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8461 A-32369621* Nexus 9、Pixel、Pixel XL 2016 年 10 月 21 日
CVE-2016-8462 A-32510383* Pixel、Pixel XL 2016 年 10 月 27 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

Qualcomm FUSE ファイル システムでのサービス拒否の脆弱性

Qualcomm FUSE ファイル システムにサービス拒否の脆弱性があるため、リモートの攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、デバイスのハングアップや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートでのサービス拒否攻撃のおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8463 A-30786860
QC-CR#586855
なし* 2014 年 1 月 3 日

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google デバイスにおいて、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

ブートローダーでのサービス拒否の脆弱性

ブートローダーにサービス拒否の脆弱性があるため、攻撃者が永久的なローカルのサービス拒否を引き起こすおそれがあり、デバイスを修復するにはオペレーティング システムの書き換えが必要になる可能性があります。永久的なローカルでのサービス拒否攻撃が可能になるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8467 A-30308784* Nexus 6、Nexus 6P 2016 年 6 月 29 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

Broadcom Wi-Fi ドライバでの権限昇格の脆弱性

Broadcom Wi-Fi ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であり、現在のプラットフォーム構成によってリスクが軽減されているため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8464 A-29000183*
B-RB#106314
Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player 2016 年 5 月 26 日
CVE-2016-8466 A-31822524*
B-RB#105268
Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player 2016 年 9 月 28 日
CVE-2016-8465 A-32474971*
B-RB#106053
Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player 2016 年 10 月 27 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

Binder での権限昇格の脆弱性

Binder に権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であり、現在のプラットフォーム構成によってリスクが軽減されているため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8468 A-32394425* Pixel C、Pixel、Pixel XL Google 社内

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

NVIDIA カメラドライバでの情報開示の脆弱性

NVIDIA カメラドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8469 A-31351206*
N-CVE-2016-8469
Nexus 9 2016 年 9 月 7 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

MediaTek ドライバでの情報開示の脆弱性

MediaTek ドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8470 A-31528889*
MT-ALPS02961395
なし** 2016 年 9 月 15 日
CVE-2016-8471 A-31528890*
MT-ALPS02961380
なし** 2016 年 9 月 15 日
CVE-2016-8472 A-31531758*
MT-ALPS02961384
なし** 2016 年 9 月 15 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

** Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google デバイスにおいて、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

STMicroelectronics ドライバでの情報開示の脆弱性

STMicroelectronics ドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8473 A-31795790* Nexus 5X、Nexus 6P 2016 年 9 月 28 日
CVE-2016-8474 A-31799972* Nexus 5X、Nexus 6P 2016 年 9 月 28 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

Qualcomm オーディオ ポスト プロセッサでの情報開示の脆弱性

Qualcomm オーディオ ポスト プロセッサに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。許可を得ずに機密データにアクセスするために利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2017-0399 A-32588756 [2] すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 18 日
CVE-2017-0400 A-32438598 [2] すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 25 日
CVE-2017-0401 A-32588016 すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 26 日
CVE-2017-0402 A-32588352 [2] すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1 2016 年 10 月 25 日

HTC 入力ドライバでの情報開示の脆弱性

HTC 入力ドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2016-8475 A-32591129* Pixel、Pixel XL 2016 年 10 月 30 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

カーネル ファイル システムでのサービス拒否の脆弱性

カーネル ファイル システムにサービス拒否の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがデバイスのハングアップや再起動を引き起こすおそれがあります。一時的なサービス拒否攻撃であり、出荷時設定にリセットすることで修正できるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 製デバイス 報告日
CVE-2014-9420 A-32477499
アップストリーム カーネル
Pixel C 2014 年 12 月 15 日

一般的な質問と回答

上記の公開情報に対する一般的な質問についての回答は以下のとおりです。

1. 上記の問題に対処するようにデバイスが更新されているかどうかを確かめるには、どうすればよいですか?

デバイスのセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Google Pixel および Nexus のアップデート スケジュールに記載されている手順をご覧ください。

  • セキュリティ パッチレベル 2017-01-01 以降では、セキュリティ パッチレベル 2017-01-01 に関連するすべての問題に対処しています。
  • セキュリティ パッチレベル 2017-01-05 以降では、セキュリティ パッチレベル 2017-01-05、およびそれ以前のすべてのパッチレベルに関連するすべての問題に対処しています。

このアップデートを組み込んだデバイス メーカーは、パッチレベル文字列を以下に設定する必要があります。

  • [ro.build.version.security_patch]:[2017-01-01]
  • [ro.build.version.security_patch]:[2017-01-05]

2. この公開情報に 2 つのセキュリティ パッチレベルがあるのはなぜですか?

この公開情報では、2 つのセキュリティ パッチレベルを掲載しています。これは、すべての Android デバイスにまたがる同様の脆弱性をひとまとめにして、Android パートナーが迅速かつ柔軟に修正できるようにするためです。Android パートナーには、この公開情報に掲載されている問題をすべて修正し、最新のセキュリティ パッチレベルを使用することが推奨されています。

  • 2017 年 1 月 1 日のセキュリティ パッチレベルを使用するデバイスには、そのセキュリティ パッチレベルに関連するすべての問題と、それ以前のセキュリティに関する公開情報で報告されたすべての問題の修正を組み込む必要があります。
  • 2017 年 1 月 5 日以降のセキュリティ パッチレベルを使用するデバイスには、今回(およびそれ以前)のセキュリティに関する公開情報に掲載された、該当するすべてのパッチを組み込む必要があります。

パートナーには、対処するすべての問題の修正を 1 つのアップデートにまとめて提供することが推奨されています。

3. 各問題の影響を受ける Google デバイスを判断するにはどうすればよいですか?

2017-01-012017-01-05 のセキュリティの脆弱性の詳細に関するセクションで、各表中の「更新対象の Google デバイス」列に、その問題の影響を受ける、更新対象の Google デバイスの種類を記載しています。この列の記載は次のいずれかです。

  • すべての Google デバイス: 問題がすべてのデバイス(Pixel デバイスを含む)に影響を与える場合、表の「更新対象の Google デバイス」列には「すべて」と記載されます。「すべて」にはサポート対象のデバイス(Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Nexus Player、Pixel C、Pixel、Pixel XL)が含まれます。
  • 一部の Google デバイス: 問題が一部の Google デバイスのみに影響する場合、「更新対象の Google デバイス」列には影響を受ける Google デバイスが記載されます。
  • 影響を受ける Google デバイスがない: 最新バージョンの Android を搭載した Google デバイスが問題の影響を受けない場合、表の「更新対象の Google デバイス」列には「なし」と記載されます。

4. 「参照」列の項目はどのような情報に関連付けられていますか?

脆弱性の詳細の表で「参照」列に記載した項目には、その参照番号が属す組織を示す接頭辞を含めている場合があります。各接頭辞の意味は以下のとおりです。

接頭辞 参照
A- Android バグ ID
QC- Qualcomm の参照番号
M- MediaTek の参照番号
N- NVIDIA の参照番号
B- Broadcom の参照番号

改訂

  • 2017 年 1 月 3 日: 情報公開
  • 2017 年 1 月 4 日: 公開情報を改訂し AOSP リンクを追加
  • 2017 年 1 月 5 日: AOSP のバージョン番号を 7.1 から 7.1.1 に明記
  • 2017 年 1 月 12 日: 重複した CVE-2016-8467 のエントリを削除
  • 2017 年 1 月 24 日: CVE-2017-0381 の説明と重大度を更新
  • 2017 年 2 月 2 日: CVE-2017-0389 を更新しパッチリンクを追加