Pixel / Nexus のセキュリティに関する公開情報 - 2018 年 5 月

2018 年 5 月 7 日公開 | 2018 年 5 月 9 日更新

Pixel / Nexus のセキュリティに関する公開情報には、サポート対象の Google Pixel および Nexus デバイス(Google デバイス)に影響を与えるセキュリティの脆弱性や機能強化の詳細を掲載しています。 Google デバイスでは、セキュリティ パッチレベル 2018-05-05 以降において、この公開情報に掲載されているすべての問題と、2018 年 5 月の Android のセキュリティに関する公開情報に掲載されているすべての問題に対処しています。デバイスのセキュリティ パッチレベルを確認するには、Android のバージョンを確認して更新する方法をご覧ください。

パッチレベル 2018-05-05 へのアップデートは、サポート対象のすべての Google デバイスに送信されます。ご利用のデバイスにこのアップデートを適用することをすべてのユーザーにおすすめします。

注: Google デバイスのファームウェア イメージは、Google デベロッパー サイトで入手できます。

お知らせ

2018 年 5 月の Android のセキュリティに関する公開情報に掲載されているセキュリティの脆弱性に加えて、Pixel デバイスと Nexus デバイスには、下記のセキュリティの脆弱性に対するパッチも含まれています。パートナーには少なくとも 1 か月前に下記の問題が通知されており、パートナーはデバイスのアップデートにこうしたパッチを組み込むことができます。

セキュリティ パッチ

脆弱性は、影響を受けるコンポーネントごとに分類しています。問題の内容について説明し、CVE、関連する参照先、脆弱性のタイプ重大度、更新対象の AOSP(Android オープンソース プロジェクト)バージョン(該当する場合)を表にまとめています。該当する場合は、バグ ID の欄に、その問題に対処した一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)へのリンクがあります。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に続く番号で、追加の参照先へのリンクを示します。

フレームワーク

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-13316 A-73311729 ID 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1

メディア フレームワーク

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-13317 A-73172046 ID 8.1
CVE-2017-13318 A-73782357 ID 8.1
CVE-2017-13319 A-71868329 ID 7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1
DoS 6.0、6.0.1
CVE-2017-13320 A-72764648 ID 7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1
DoS 6.0、6.0.1

システム

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-13323 A-73826242 EoP 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1
CVE-2017-13321 A-70986337 ID 8.0、8.1
CVE-2017-13322 A-67862398 DoS 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1

カーネル コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2018-5344 A-72867809
アップストリーム カーネル
EoP ブロック ドライバ
CVE-2017-15129 A-72961054
アップストリーム カーネル
EoP ネットワーク名前空間

NVIDIA コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2018-6254 A-64340684* ID メディアサーバー
CVE-2018-6246 A-69383916* ID Widevine trustlet

Qualcomm コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2018-5849 A-72957611
QC-CR#2131811
EoP QTEECOM
CVE-2018-5851 A-72957505
QC-CR#2146869 [2]
EoP WLAN
CVE-2018-5842 A-72957257
QC-CR#2113219 [2]
EoP WLAN
CVE-2018-5848 A-72957178
QC-CR#2126062
EoP WIGIG
CVE-2018-5853 A-71714212*
QC-CR#2178082
QC-CR#2043277
EoP ネットワーク サブシステム
CVE-2018-5843 A-71501685
QC-CR#2113385
EoP モデムドライバ
CVE-2018-5844 A-71501682
QC-CR#2118860
EoP ビデオ機器
CVE-2018-5847 A-71501681
QC-CR#2120955
EoP Snapdragon ディスプレイ エンジン
CVE-2018-3582 A-72956801
QC-CR#2149531
EoP WLAN
CVE-2018-3581 A-72957725
QC-CR#2150359 [2]
EoP WLAN
CVE-2018-3576 A-72957337
QC-CR#2128512
EoP WLAN
CVE-2018-3572 A-72957724
QC-CR#2145996 [2]
EoP 音声
CVE-2018-3571 A-72957527
QC-CR#2132332
EoP Kgsl
CVE-2017-18153 A-35470735*
QC-CR#2021363
EoP Qcacld-2.0
CVE-2017-18070 A-72441280
QC-CR#2114348
EoP WLAN
CVE-2017-15857 A-65122765*
QC-CR#2111672
QC-CR#2152401
QC-CR#2152399
QC-CR#2153841
EoP カメラ
CVE-2017-15854 A-71501688
QC-CR#2114396
EoP WLAN
CVE-2017-15843 A-72956941
QC-CR#2032076 [2]
EoP Floor_vote ドライバ
CVE-2017-15842 A-72957040
QC-CR#2123291 [2]
EoP Qdsp6v2
CVE-2017-15832 A-70237689
QC-CR#2114756
EoP WLAN
CVE-2018-5852 A-70242505*
QC-CR#2169379
ID IPA ドライバ
CVE-2018-3579 A-72957564
QC-CR#2149720
ID WLAN

機能パッチ

影響を受ける Google Pixel デバイス向けに、セキュリティ関連以外の機能の問題に対処する下記のアップデートが組み込まれています。関連する参照先、影響を受けるカテゴリ(Bluetooth やモバイルデータなど)、改善内容、影響を受けるデバイスは、下記の表のとおりです。

参照 カテゴリ 改善内容 デバイス
A-68840121 パフォーマンス マルチタッチ検出の改善 すべて
A-72851087 電源 Pixel XL の充電動作の調整 Pixel XL

一般的な質問と回答

上記の公開情報に対する一般的な質問についての回答は以下のとおりです。

1. 上記の問題に対処するようにデバイスが更新されているかどうかを確かめるには、どうすればよいですか?

セキュリティ パッチレベル 2018-05-05 以降では、セキュリティ パッチレベル 2018-05-05、およびそれ以前のすべてのパッチレベルに関連するすべての問題に対処しています。デバイスのセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Pixel および Nexus のアップデート スケジュールに記載されている手順をご覧ください。

2. 「タイプ」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「タイプ」列に記載した項目は、セキュリティの脆弱性の分類を示しています。

略語 定義
RCE リモートコード実行
EoP 権限昇格
ID 情報開示
DoS サービス拒否
なし 該当する分類なし

3. 「参照」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「参照」列に記載した項目には、その参照番号が属する組織を示す接頭辞が含まれる場合があります。

接頭辞 参照
A- Android バグ ID
QC- Qualcomm の参照番号
M- MediaTek の参照番号
N- NVIDIA の参照番号
B- Broadcom の参照番号

4. 「参照」列の Android バグ ID の横にある「*」はどういう意味ですか?

公開されていない問題には、「参照」列の Android バグ ID の横に「*」を付けています。この問題のアップデートは、Google デベロッパー サイトから入手できる Google Pixel / Nexus デバイス用最新バイナリ ドライバに通常含まれています。

5. セキュリティの脆弱性が、この公開情報と「Android のセキュリティに関する公開情報」に分けられているのはなぜですか?

Android デバイスの最新のセキュリティ パッチレベルを宣言するためには、Android のセキュリティに関する公開情報に掲載されているセキュリティの脆弱性への対処が必要となります。それ以外の、この公開情報などに掲載されているセキュリティの脆弱性への対処は必須ではありません。

バージョン

バージョン 日付 メモ
1.0 2018 年 5 月 7 日 情報公開
1.1 2018 年 5 月 9 日 公開情報を改訂し AOSP リンクを追加