仮想化システムでは、デバイスに複数の VM があり、それぞれが独自の ADB デーモンを実行している場合があります。この場合、ホスト VM は RNDIS イーサネット ガジェットをエクスポートできます。このガジェットは、USB の物理リンクを介した TCP/IP ベースの通信に使用できます。これにより、開発マシンは TCP/IP で ADB を使用して、デバイス上の複数の VM にアクセスできるようになります。ホスト側の ADB デーモンは、ADB サービスを公開することで、mDNS を介してゲスト VM 上の ADB の存在を通知できます。 さらに、開発マシンは ADB ツールを使用して、これらのサービスを参照できます。ADB ツールは、adb デーモンがリッスンしている IP アドレスとポート番号を取得してゲスト VM に接続する、mDNS デバイス検出をサポートしています(ADB バージョン 31.0.2 以降)。
開発マシンで次のコマンドを使用すると、ADB サービスの参照、および ADB サービスへの接続を行うことができます。
- mDNS 検出を有効にするには、次のコマンドを実行します。
export ADB_MDNS_OPENSCREEN=1 adb kill-server adb start-server
- ADB サービスを検出するには、次のコマンドを実行します。
adb mdns services List of discovered mdns services driver_vm _adb._tcp 192.168.1.49:4444 device_vm _adb._tcp 192.168.1.49:3333
- デバイスに接続するには、次のコマンドを実行します。
adb connect driver_vm._adb._tcp
- 接続済みデバイスを一覧表示するには、次のコマンドを実行します。
adb devices List of devices attached driver_vm._adb._tcp device