Android のセキュリティに関する公開情報 - 2017 年 10 月

2017 年 10 月 2 日公開

Android のセキュリティに関する公開情報には、Android 搭載端末に影響を与えるセキュリティの脆弱性の詳細を掲載しています。2017 年 10 月 5 日以降のセキュリティ パッチレベルでは、下記のすべての問題に対処しています。端末のセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Android のバージョンを確認して更新するをご覧ください。

Android パートナーには、情報公開の少なくとも 1 か月前にすべての問題が通知されます。下記の問題に対するソースコードのパッチは、これから 48 時間の間に Android オープンソース プロジェクト(AOSP)レポジトリにリリースされます。AOSP リンクが利用可能になり次第、この公開情報を改訂します。

下記の問題のうち最も重大度の高いものは、メディア フレームワークに重大な脆弱性があるため、離れた場所にいる攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、特権プロセス内で任意のコードを実行するおそれがあることです。重大度の評価は、攻撃対象の端末でその脆弱性が悪用された場合の影響に基づくもので、プラットフォームやサービスでのリスク軽減策が開発目的または不正な回避により無効となっていることを前提としています。

この新たに報告された問題によって実際のユーザー端末が不正使用された報告はありません。Android セキュリティ プラットフォームの保護や Google Play プロテクトについて詳しくは、Android と Google Play プロテクトのリスク軽減策をご覧ください。こうした保護は、Android プラットフォームのセキュリティを改善します。

ご利用の端末に上記のアップデートを適用することをすべてのユーザーにおすすめします。

注: 最新の無線(OTA)アップデートと Google 端末のファームウェア イメージについての情報は、2017 年 10 月の Pixel / Nexus のセキュリティに関する公開情報でご覧いただけます。

お知らせ

Android と Google サービスでのリスク軽減策

ここでは、Android セキュリティ プラットフォームの保護と Google Play プロテクトのようなサービスの保護によるリスクの軽減について概説します。こうした機能は、Android でセキュリティの脆弱性が悪用される可能性を減らします。

  • Android プラットフォームの最新版での機能強化により、Android にある多くの問題の悪用が困難になります。Google では、すべてのユーザーに対し、できる限り最新バージョンの Android に更新することをおすすめしています。
  • Android セキュリティ チームは、Google Play プロテクトによって脆弱性の悪用を積極的に監視しており、有害なおそれのあるアプリについてユーザーに警告しています。Google Play プロテクトは、Google モバイル サービスを搭載した端末ではデフォルトで有効になっており、Google Play 以外からアプリをインストールするユーザーにとっては特に重要です。

セキュリティ パッチレベル 2017-10-01 の脆弱性の詳細

パッチレベル 2017-10-01 に該当するセキュリティ脆弱性の各項目について、下記に詳細を説明します。脆弱性は、影響を受けるコンポーネントごとに分類しています。問題の内容について説明し、CVE、関連する参照先、脆弱性の種類重大度、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)を表にまとめています。該当する場合は、バグ ID の欄に、その問題に対処した一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)へのリンクがあります。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に続く番号で、追加の参照先へのリンクを示します。

フレームワーク

フレームワークに重大な脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって追加権限にアクセスするためのユーザー操作の要件が回避されるおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-0806 A-62998805 EoP 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0

メディア フレームワーク

メディア フレームワークに重大な脆弱性があるため、離れた場所にいる攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、特権プロセス内で任意のコードを実行するおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-0809 A-62673128 RCE 重大 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0
CVE-2017-0810 A-38207066 RCE 重大 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0
CVE-2017-0811 A-37930177 RCE 重大 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0
CVE-2017-0812 A-62873231 EoP 7.0、7.1.1、7.1.2、8.0
CVE-2017-0815 A-63526567 ID 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0
CVE-2017-0816 A-63662938 ID 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0

システム

システムに重大な脆弱性があるため、近くにいる攻撃者によって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-14496 A-64575136 RCE 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0

セキュリティ パッチレベル 2017-10-05 の脆弱性の詳細

パッチレベル 2017-10-05 に該当するセキュリティ脆弱性の各項目について、下記に詳細を説明します。影響を受けるコンポーネントごとに脆弱性を分類し、CVE、関連する参照先、脆弱性の種類重大度、コンポーネント(該当する場合)、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)などの詳細を記載しています。該当する場合は、バグ ID の欄に、その問題に対処した一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)へのリンクがあります。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に続く番号で、追加の参照先へのリンクを示します。

カーネル コンポーネント

カーネル コンポーネントに重大な脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-7374 A-37866910
アップストリーム カーネル
EoP ファイル システム
CVE-2017-9075 A-62298712
アップストリーム カーネル
EoP ネットワーク サブシステム

MediaTek コンポーネント

MediaTek コンポーネントに重大な脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって特権プロセス内で任意のコードが実行されるおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-0827 A-62539960*
M-ALPS03353876
M-ALPS03353861
M-ALPS03353869
M-ALPS03353867
M-ALPS03353872
EoP SoC ドライバ

Qualcomm コンポーネント

Qualcomm コンポーネントに重大な脆弱性があるため、離れた場所にいる攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、特権プロセス内で任意のコードを実行するおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-11053 A-36895857*
QC-CR#2061544
RCE 重大 SoC ドライバ
CVE-2017-9714 A-63868020
QC-CR#2046578
EoP 重大 ネットワーク サブシステム
CVE-2017-9683 A-62379105
QC-CR#2036397
EoP Linux ブート

一般的な質問と回答

上記の公開情報に対する一般的な質問についての回答は以下のとおりです。

1. 上記の問題に対処するように端末が更新されているかどうかを確かめるには、どうすればよいですか?

端末のセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Android のバージョンを確認して更新するをご覧ください。

  • セキュリティ パッチレベル 2017-10-01 以降では、セキュリティ パッチレベル 2017-09-01 に関連するすべての問題に対処しています。
  • セキュリティ パッチレベル 2017-10-05 以降では、セキュリティ パッチレベル 2017-09-05、およびそれ以前のすべてのパッチレベルに関連するすべての問題に対処しています。

このアップデートを組み込んだ端末メーカーは、パッチレベル文字列を以下に設定する必要があります。

  • [ro.build.version.security_patch]:[2017-10-01]
  • [ro.build.version.security_patch]:[2017-10-05]

2. この公開情報に 2 つのセキュリティ パッチレベルがあるのはなぜですか?

この公開情報では、2 つのセキュリティ パッチレベルを定義しています。これは、すべての Android 搭載端末で同様の問題が発生する一部の脆弱性をサブセットとし、Android パートナーが迅速かつ柔軟に修正できるようにするためです。Android パートナーには、この公開情報に掲載されている問題をすべて修正し、最新のセキュリティ パッチレベルを使用することが推奨されています。

  • 2017-10-01 のセキュリティ パッチレベルを使用する端末では、そのセキュリティ パッチレベルに関連するすべての問題と、それ以前のセキュリティに関する公開情報で報告されたすべての問題の修正を含める必要があります。
  • 2017-10-05 以降のセキュリティ パッチレベルを使用する端末では、今回(およびそれ以前)のセキュリティに関する公開情報に掲載された、該当するすべてのパッチを含める必要があります。

パートナーには、対処するすべての問題の修正を 1 つのアップデートにまとめて提供することが推奨されています。

3. 「タイプ」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「タイプ」列に記載した項目は、セキュリティの脆弱性の分類を示しています。

略語 定義
RCE リモートコード実行
EoP 権限昇格
ID 情報開示
DoS サービス拒否
なし 該当する分類なし

4. 「参照」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「参照」列に記載した項目には、その参照番号が属す組織を示す接頭辞を含めている場合があります。

接頭辞 参照
A- Android バグ ID
QC- Qualcomm の参照番号
M- MediaTek の参照番号
N- NVIDIA の参照番号
B- Broadcom の参照番号

5. 「参照」列の Android バグ ID の横にある「*」はどういう意味ですか?

公開されていない問題には、「参照」列の Android バグ ID の横に「*」を付けています。この問題のアップデートは、通常、Google デベロッパー サイトから入手できる Nexus 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

6. セキュリティの脆弱性が、この公開情報と、端末、パートナーのセキュリティに関する公開情報(Pixel / Nexus のセキュリティに関する公開情報など)に分かれているのはなぜですか?

Android 搭載端末の最新のセキュリティ パッチレベルを宣言するためには、このセキュリティに関する公開情報に掲載されているセキュリティの脆弱性への対処が必要です。端末、パートナーのセキュリティに関する公開情報に掲載されているその他のセキュリティの脆弱性は必要ありません。SamsungLGE などの Android 搭載端末やチップセットのメーカーには、自社の端末に関して他にも修正がある場合は、自社のセキュリティ関連のウェブサイトや Pixel / Nexus のセキュリティに関する公開情報にその情報を掲載することが推奨されています。

7. この公開情報の謝辞はどこに掲載されていますか?

この公開情報の謝辞は、Android セキュリティの謝辞ページに直接掲載しています。

バージョン

バージョン 日付 メモ
1.0 2017 年 10 月 2 日 情報公開