GKI 1.0: 互換性テスト

このページでは、互換性テストのためにブートイメージとカーネル ビルド アーティファクトを取得する方法について説明します。

ブートイメージを取得する

AOSP では、ci.android.com から事前ビルド済みのブートイメージを取得できます。このブートイメージは、次のように、aosp_arm64-img-*.zip アーカイブ内の aosp_arm64 ビルド ターゲットに含まれています。

署名付きブートイメージと署名なしブートイメージはどちらも、次のカーネル圧縮オプションで提供されます。

  • boot-5.4.img は非圧縮カーネルです。
  • boot-5.4-gz は gzip 形式で圧縮したカーネルです。
  • boot-5.4-lz4 は lz4 形式で圧縮したカーネルです。

開発目的では、カーネル事前ビルドと、カーネル内のすべてのシンボルをエクスポートする GKI ブートイメージを使用できます(シンボルは untrimmed です)。トリミングされていないカーネル事前ビルドは、ci.android.com でビルドされた特定のカーネルの kernel_debug_aarch64 ターゲットで生成されます。トリミングされていない GKI ブートイメージは、通常のトリミングされている GKI ブートイメージと合わせて userdebug ビルドで生成され、ファイル名の末尾には -allsyms.img が付きます。

カーネル ビルド アーティファクトを取得する

GKI boot.img ファイルで問題をデバッグする場合は、そのファイル内のカーネルに関連付けられたビルド アーティファクトもあると便利です。たとえば、デバッグ用のストリップされていない vmlinux と、GKI カーネルビルドをローカルで再現するためのマニフェストを使用できます。ビルド アーティファクトを取得する方法は次のとおりです。

  1. GKI boot.img の作成に使用された、カーネル事前ビルドのビルド番号を探します。カーネル バージョンの末尾にある、文字 ab から始まる数字がビルド番号です。次の例では、ビルド番号が太字で表示されています。

    [ 0.000000] Linux version 5.4.49-00947-g9d21bcd4897b-ab6638796

    grep を使用して非圧縮カーネルを含むブートイメージを検索することで、カーネルのビルド番号を判断することもできます。

    grep -a "Linux version " boot-5.4.img
    
  2. URL https://ci.android.com/builds/submitted/<number>/kernel_aarch64/latest でビルド番号を使用して、事前ビルド済みのカーネル ビルドを開きます。

    たとえば、ステップ 1 のビルド番号を使用すると、URL は https://ci.android.com/builds/submitted/6638796/kernel_aarch64/latest のようになります。

    トリミングされていないビルドを使用する場合は、リンク内の kernel_aarch64kernel_debug_aarch64 に置き換えます。